STUDIO55は、福田組と建築図面の検図業務を支援する「カスタム検図AI」の実証実験(PoC)を開始した。福田組の検査ルールや基準に合わせて図面間の整合性確認や不整合の洗い出しをAIで支援し、検図業務の確認精度向上と担当者の負荷軽減を目指す。

建設業界では、意匠図、構造図、設備図など複数の図面を照合し、記載内容の食い違いや不整合を確認する検図業務が発生する。こうした作業には設計内容に関する知識や経験が求められる一方、担当者の熟練度に依存する部分も大きく、業務負荷や属人化が課題となっている。
検図AIは、複数の建築図面を読み込み、図面同士を突き合わせて不整合をAIで判定し、その結果をリストとしてレポートするが、膨大な図面を人が確認する作業をAIが支援することで、見落としの防止や確認作業の効率化につなげる。

STUDIO55は福田組への複数回にわたるワークフローヒアリングを実施し、検図業務における課題や確認方法を把握した上で、AIを活用した検図支援の仕組みを提案し、今回の実証実験につなげた。
そこで同社は汎用的なパッケージ型AIではなく、企業ごとの図面ルールや図面間の突合基準に対応するシステムとしてカスタム検図AIを開発し、実際の業務データを用いたPoCから段階的に開発を進め、運用まで一貫して支援する。
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BIMedia目線ーーSTUDIO55は先に現場のワークフローをヒアリングし、企業固有のルールを踏まえてAIを開発している。BIMやAIの導入では技術を業務に合わせるだけでなく、現場の暗黙知や確認ルールをデータ化し、AIが扱える形にすることが重要になる。検図AIが実際の業務でどこまで確認精度を高め、熟練者の判断をどのように補完できるのか。今回のPoCは建築設計におけるAI活用を「汎用ツールの導入」から「企業固有の業務知識を組み込んだAI」へ進められるかを見る取り組みとしても注目される。
