Arentは、AI搭載プラント設計向け3D CADソフトウェア「PlantStream(プラントストリーム)」の最新版Ver.1.0.35をリリースした。自動ルーティング後に残ったエラーをAIが解析し、修正から再ルーティング、結果の検証までを行う「AI Auto Fix」をオプション機能として提供開始したほか、3Dモデルからコスト見積ソフト向けの入力ファイルを生成する「ACCE Export」を標準搭載した。
プラントの配管設計では、自動ルーティングによって配管経路を生成した後も、配管同士や機器との干渉、配管生成の失敗、方向・連続性のエラーなどが残る場合がある。設計者は設定を確認し、修正して再度ルーティングを実行する作業を繰り返す必要があった。
新機能のAI Auto Fixは、こうしたエラーをAIが解析し、ルート設定の修正、再ルーティング、結果の検証を一連の流れで実行する。エラーが解消されない場合は、必要に応じて別の修正案を試す。修正内容は1回のUndo操作で一括して取り消せるほか、変更された配管ブランチの一覧をCSV形式で出力できる。
標準機能として追加されたACCE Exportは、PlantStreamの3Dモデルから、コスト見積ソフト「Aspen Capital Cost Estimator(ACCE)」向けの入力ファイルを直接生成する機能となり、マッピングファイルとACCEテンプレートを用いて、配管(Pipe)や配管ラック(Pipe Rack)のデータを出力できる。これにより3Dレイアウトの情報を初期段階のコスト見積に活用しやすくなり、数量を手作業で転記する負担の軽減が期待される。
自動ルーティング支援機能「Route Assist」では、機器構造内のルートを改善し、ノズル周辺の不要な迂回やエルボを削減するオプションを追加した。外部ソフト向けのデータ出力、大容量NWDモデルの操作性、ユーザー定義カラーなども強化。勾配を設定した配管については、計画上の管底高さとモデル上の高さを比較する検証機能も試験的に追加した。
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BIMedia目線ーー今回の更新は配管経路を自動生成する段階から、生成後のエラー修正、設計内容の検証、さらにコスト見積へのデータ連携まで、プラント設計の一連の業務をデジタルでつなぐ動きといえる。設計自動化ではモデルを生成できることに加え、残ったエラーを効率的に解消し、設計者が内容を確認できる状態に仕上げることが重要になる。AI Auto Fixは、これまで設計者が繰り返してきた修正作業を支援するものだが、AIによる修正結果が設計要件を満たすかどうかは引き続き適切な検証が欠かせない。BIM/CIMを含む建設・エンジニアリング分野のデジタル化では、3Dモデルを作成するだけでなく、数量算出や工程管理、コスト検討などの後続業務で再利用できる仕組みが、業務全体の効率化を左右する。
