ONESTRUCTIONが、openBIMに関する解説記事の累計100本を一斉公開した。日本語で読めるopenBIM解説記事としては国内最大級となる。用語・技術・国際標準・実務の考え方を横断的に整理し、実務者が必要なテーマから読み進められる情報基盤を目指したという。
制作を主導した宮本鉄平さん(ONESTRUCTION株式会社 プロダクト本部プロダクトマネジメントユニット/事業本部戦略ソリューションユニット)は、IFCやopenBIMの基礎的な理解が建設業界に浸透していない課題を認識し、その解決に向けて邁進している。buildingSMART Japanとの共催、国土交通省による後援のもとで開催したセミナーでは、2025年4月から2026年2月にかけて、全国7都市で計16回開催し、約250名の建設実務者に学習機会を提供。この実績は、日本全国での課題認識とその解決へのコミットメントを示すものだ。
そんな宮本さんに、openBIMに関する解説記事累計100本公開までの8カ月間の舞台裏と、その狙いを聞いた。

――なぜ100本という規模での公開に踏み切ったのか
宮本 日本語で体系的に整理された情報が、あまりにも少なかったんです。BIMやopenBIMは、用語や概念が多く、それぞれが難解で、情報の多くは英語でしか手に入らない。技術ごとの断片的な解説はあっても、全体像を掴める資料は見当たりませんでした。この課題を痛感したのが、buildingSMART Japan・国土交通省と共催したセミナーを全国で展開する経験です。全国7都市(東京6回、大阪5回、広島・福岡・宮城・新潟・高知各1回)での計16回開催を通じて、建設現場の実務者がいかにopenBIMの基礎知識を求めているかを実感しました。約250名の参加者からは、体系的に学べるコンテンツへの強い需要をいただきました。
最初は、テーマを絞った数本の記事にとどめる案もありました。ですが、それでは情報が技術単位で断片化していて全体像が見えないという課題そのものが解決できないと思ったんです。用語・技術・国際標準・実務の考え方を横断的に整理し、必要なテーマから読み進めながら全体像も理解できる状態を一度に提示する。だから100本、という規模になりました。

――制作はどのように進めたのか
宮本 制作が始まったのは昨年12月です。西岡(CEO)が記事レビューと一部執筆、宮内(CCO)が技術レビュー、私が執筆、広報チームが表現や誤字脱字のチェック、バナー制作や表記統一を担当する体制で、公開まで約8カ月をかけて1本ずつ積み上げていきました。
正直、順調だった記憶はあまりないです。100本の記事のそれぞれに情報の正確さが求められるので、1つ1つ丁寧に確認しながら進めていきました。当然、時間がかかります。前に進めるには作業時間をしっかり確保する必要があると思いました。そこで、2026年3月は、広報担当と「記事もくもく会」と称して、毎日19時から21時までひたすら記事作成とレビューに向き合う日々が続きました。
「技術的に正確であること」「誤解を招かない表現であること」「ONESTRUCTIONとして伝えるべき内容になっていること」。この3つの基準を、CEO・CCO・広報それぞれの立場から議論しながら、1本ずつブラッシュアップしていきました。地味な作業の連続で、正直しんどい時期もありましたね。
――やってみて何か変わったか
宮本 振り返ってみると、この制作プロセスそのものが、「建設とテクノロジーの架け橋になる」というミッションを体現する取り組みだったと感じています。誰も手をつけていなかった「日本語での網羅的なopenBIM解説」に挑戦し、立場の異なるメンバーが技術・表現・広報それぞれの視点を持ち寄って議論を重ねた。その積み重ねが、100本という形になりました。
公開後、すでに社内外で反響をいただいています。「よく100本も書いたね」と驚かれます。1本のブログ記事では届かなかった読者にも、必要なテーマから入ってもらえる情報基盤になったと感じています。
――これからどうしていくのか
宮本 100本の記事の公開はゴールではなく、建設業の皆さんとの挑戦を続けるためのスタートラインだと思っています。「こんな記事があると便利」「このテーマを解説してほしい」という声は、これからも積極的に反映し記事化していきたいですね。
関連リンク:ONESTRUCTIONプレスリリース「 社会インフラを支える建設業のデータ活用促進へ、日本語で体系的に学べるopenBIM解説記事100本を公開」:ONESTRUCTION note ワンストのテックブログ
