ONESTRUCTIONが、建設分野に特化した生成AIの開発・活用に向け、3つの取り組みを相次いで発表した。建設業務における生成AIの性能を比較する「Construction AI Leaderboard」の公開、BIM生成AIエージェント「Ishigaki-BIM(β)」のテスト参加者募集、建設特化型日本語AIモデル「Ishigaki-AEC」のAPI提供である。同社は経済産業省とNEDOが推進する生成AI開発力強化プロジェクト「GENIAC」の第3期・第4期に採択され、建設ドメインに特化したAI基盤モデル「Ishigaki」シリーズを開発している。3つの発表はこうした開発成果を建設業界で活用するための取り組みと位置付けられる。連載として3つの取り組みを紹介していく。第2回目はBIM生成AIエージェント「Ishigaki-BIM(β)」を紹介する。

自然言語や建設図面からBIMモデルを生成
同社はIshigaki-BIM(β)への参加者募集をスタートした。自然言語による要件や建設図面、図表などをもとにBIMモデルを生成するもので、建設分野でBIMの作成にかかる作業負担の軽減を目指す。ウェイティングリストへの登録を受け付け、対象条件や受け入れ枠に応じて順次テストへ招待する。Ishigaki-BIMはGENIACの第4期取り組みの中で開発を進めるBIM生成向けAIエージェントとなる。
建設分野ではBIMの導入が進む一方、図面などからBIMモデルを作成するには、部材の配置や形状、属性情報などを扱う多くの作業が必要となる。Ishigaki-BIMは自然言語による指示に加え、建設図面や図表を入力情報としてモデルを生成するもので、現時点ではアパートやビルなど、比較的単純な建築物を主な対象としている。
βテストでは、建設分野の企業・団体でBIMの作成や活用に携わる人を対象に、実際の利用を通じて有用な業務や不足する機能を把握し、開発に反映する。11月4日から募集を開始し、締め切りは設けない。登録者にはサーバーの状況や受け入れ体制に応じて順次メールで案内する。生成精度については、同日公開された「Construction AI Leaderboard」に、図面からBIMを生成する能力を評価するカテゴリを後日追加し、その結果を公開する予定だ。
図面からBIMモデルを生成するAIは、BIM導入時のモデリング負担を軽減する技術として期待される。ただ、実務で利用するには形状を再現するだけでなく、部材の属性や分類、接続関係、データ形式などを適切に扱えることが重要になる。
βテストは、比較的単純な建築物を対象に、実際の業務でどこまで利用できるかを検証する段階といえる。特に利用者の図面や指示に対して、どの程度の修正作業が必要になるのか、生成されたモデルを後工程で活用できるのかが注目点だ。今後、Construction AI Leaderboardでの評価も加わることで、BIM生成AIの性能を客観的に比較する材料が整う。