BIM図面審査を活用した建築確認申請は制度スタートから半年間で39件となった。事前相談などを含めた件数は70件となり、徐々にではあるが、BIM図面審査を活用する動きが広がり始めている。確認申請用CDE「ArchSync」を運用する建築行政情報センター(ICBA)の調査で浮き彫りになった。

事前相談を含む70件の用途や規模を見た場合、一般建築が63件、戸建て住宅・長屋が4件となり、規模別では延べ1万㎡以上が13件、5000㎡以上1万㎡未満が7件、1300㎡以上5000㎡未満が24件、300㎡以上1300㎡未満が17件、300㎡未満が9件となった。
ICBAは「建築着工の規模別構成比(小さいほど多い)とは異なり、BIM活用の多い中規模以上の案件の比率が高い」としている。ボリュームゾーンが1300㎡以上5000㎡未満の24件となった背景には、BIM図面審査に取り組みやすい成形のプロジェクトが比較的多かったとも考えられる。
設計者の属性は、ゼネコンが38件で全体の54%を占め、次いで24%に当たる設計事務所の24件となった。ゼネコンでは大手・準大手クラスを中心に試行プロジェクトの一環として設計施工案件でBIM図面審査にトライする動きが目立っており、それが数字に表れた格好と考えられる。

BIMediaの取材によると、BIM図面審査の第1号交付は4月8日付で竹中工務店が静岡県掛川市内に計画しているS造2階建て延べ約1000㎡の事務所ビルだった。これを機に少しずつ済証を交付されるプロジェクトが出てきた。例えば長野県内では6月2日に飯田市に本社を置く吉川建設がS造2階建て延べ2104㎡の工場プロジェクトで済証を交付されるなど、中堅中小クラスでも動きがあり、企業規模にかかわらず前向きに取り組む流れが広がっている。
都道府県別では現時点で22都道府県となり、東京が11件で最も多く、次いで愛知の6件、北海道・静岡の各5件、長野・兵庫の各4件と続く。
BIM図面審査では、建築確認だけでなく、構造計算適合性判定、省エネ適合判定、消防同意も確認申請用CDE上で審査できるメリットがあるが、構造が13件、省エネが19件、消防が4件にとどまっている。全ての審査がCDE上で行われたのはまだ1件しかなく、「整合性確認省略など制度のメリットは十分に発揮されてはいない」ことも浮き彫りになった。
調査は、10月28日に開かれた第25回建築BIM環境整備部会の中で示された。対象はArchSyncを契約中の特定行政庁・指定確認検査機関の35機関で、このうち30機関から回答を得た。