CNS

教育コンテンツ充実でBIM導入後押し 
CDE講座開設、Revit実務編も準備中

 4月にCADネットワークサービスから社名変更したCNS(東京都中央区、星野修一郎社長)が、BIM教育サービスからBIM推進支援への拡大に乗り出す。企業のBIM導入が広がる中、確認申請の新たな枠組みとしてBIM図面審査がスタートしたことも背景にある。土器屋智彬BIM部BIM戦略室アシスタントマネージャーは「BIMへの関心がさらに高まることを見据え、教育コンテンツを充実していく」と強調する。

左から金庭氏、土器屋氏、高木氏、高橋氏、宮澤氏

 新社名のCNSには「Construct Next Solution」の頭文字を取り、「未来の価値をつくる」ことへの思いを込めた。オートデスク認定の教育機関として20年以上にわたり活動する同社の教育コンテンツは、直近では2024年度と25年度にATC(オートデスクトレーニングセンター)アワードを受賞するなど高い評価を得ている。

 当初の教育コンテンツは汎用CAD「Autocad」を軸にしてきたが、09年のBIM元年を境にBIMソフト「Revit」の講習をスタートし、15年からはRevitを軸に展開してきた。講習のスタイルも時代とともに拡充し、現在は個別企業を対象にした対面講習やオンライン講習に加え、コロナ禍からはeラーニングも展開してきた。

eラーニングのRevit講座は全9コース

 eラーニングは、全分野共通のRevit基礎編から始まり、意匠編、ファミリ編に加え、設備分野のMEP関連も取りそろえ、全9コースを展開中。現在、利用者は組織設計事務所やゼネコン、設備工事会社などに至るまで、多岐にわたっており、すでに累計で1400人を突破した。

 対面講習やオンライン講習も盛況だ。講師の操作している画面を共有し、受講者がそれにならって操作していくスタイルを確立しており、初めてRevitを学びたいという企業からのニーズをしっかりと取り込んでいる。高橋伸明営業マーケティング統括部フィールドセールス1グループグループリーダーが「オリジナル講習にも対応している」と強調するように、企業の要望に応える柔軟性も強みだ。

 6月からは、建設クラウドプラットフォーム「Forma」向けのCDE(共通データ環境)講座もスタートする。高木陽平BIM部エンジニアリンググループグループリーダーは「新しくなったFormaへの関心は高く、講座の準備を早急に進めてきた。BIM担当者だけでなくプロジェクトマネージャーや管理者クラスにも参加してほしい」と呼び掛ける。

対面講習は講師の操作画面を見ながら受講者が操作するスタイル

 CDE講座への対応に合わせ、eラーニングで提供しているRevitの基礎編も刷新する。土器屋氏は「CDEの流れを見据え、Revit操作の土台をさらに充実させる必要があると考え、基礎編を大幅にリニューアルする。11月をめどに実務向けのRevit講座も準備を進めている」と明かす。

 担当する宮澤奈月BIM戦略室アシスタントマネージャーは「基本操作を理解している人を対象に、実務でどのようにRevitを活用すれば効果的であるかを提示した内容にしていきたい」と話す。組織設計事務所などからアドバイスを受けながらテキストの作成も始めた。

 実務編の最適なコンテンツづくりに向けた企業への調査にも力を注ぐ。組織設計事務所やゼネコンの計40社を目標にヒアリングを始めた金庭史弥BIM戦略室マネージャーは「各社のBIMの導入実態を踏まえ、実務編のレベル感を見極め、最適なコンテンツづくりに役立てたい」と考えている。

 教育コンテンツの拡充に乗り出した同社は、BIM教育の対象範囲を徐々に広げていく方針だ。土器屋氏は「BIMを導入したものの、うまく活用できず悩んでいる場合はまず体制の見直しから始めてほしい。操作教育と組織体制の両輪がそろってBIMは組織の力になる」と呼び掛ける。高橋氏は「これからは教育の視点からBIM推進を支援する企業へと、われわれ自身も進化していく」と続ける。CNSは建設業界のBIM普及に向け、新たな力強い一歩を踏み出そうとしている。

この記事は 建設通信新聞 特集「BIM2026」からの転載です

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