国総研

国交省パラメトリック設計研究に10社選定 
DataLabs、オートデスク、川田テクノが全項目

 国土交通省がBIM/CIM推進の一環として構造計算から3次元モデルを作成する「パラメトリック設計」の導入に向け、国土技術政策総合研究所が公募していた共同研究プロジェクトへの参加企業が決まった。選定されたのはDataLabs、JIP テクノサイエンス、ONESTRUCTION、オートデスク、パシフィックコンサルタンツ、フォーラムエイト、清水建設、川田テクノシステム、日本工営、福井コンピュータの10社となり、研究5テーマに振り分けられ、国総研と共同研究に取り組む。このうちDataLabs、オートデスク、川田テクノシステムの3社は全研究テーマに参画する。

*1 構造計算と3 次元モデル作成の両者で必要となるパラメータ一式
*2 連携標準パラメータを汎用的に使えるファイル形式

 「コンクリート構造物の自動設計、3 次元モデル作成に向けた要件検討」にはDataLabs、オートデスク、パシフィックコンサルタンツ、川田テクノシステム、日本工営の5社、「連携標準パラメータの実装に向けた検討」にはDataLabs、オートデスク、パシフィックコンサルタンツ、清水建設、川田テクノシステム、日本工営、福井コンピュータの7社、「連携用中間ファイルの実装に向けた検討」にはDataLabs、JIP テクノサイエンス、ONESTRUCTION、オートデスク、フォーラムエイト、清水建設、川田テクノシステム、福井コンピュータの8社、「連携用中間ファイルを用いた試行の、確認事項と試行結果整理」にはDataLabs、JIP テクノサイエンス、ONESTRUCTION、オートデスク、清水建設、川田テクノシステムの6社、「連携用中間ファイルを活用した設計照査の実装に向けた検討」にはDataLabs、JIP テクノサイエンス、オートデスク、川田テクノシステム、日本工営の5社が選定された。

 BIM/CIMは、設計内容の3次元的な可視化によって合意形成の円滑化や、既存構造物との干渉確認などで効果を発揮するが、土木構造物の設計自体の抜本的な業務改善につながっていない課題があった。建設コンサルタントの中には設計の合理化に向け、形状設計データの構造化やパラメータ化を行うパラメトリック設計に取り組む動きが出てきたが、各社固有のソフトウェアに依存する独自の取り組みに留まっていることから、主要設計ソフトウェアへの実装に結びつかず、建設コンサルタント分野全体に広がっていない状況がある。

 共同研究は、主要な構造計算ソフトや3次元CADでデータ連携できるよう実装の観点から課題整理も行う。BIM/CIMにおける3次元モデルを活用したデータ連携を推進し、建設現場の生産性向上に結びつけることが狙いだ。国交省は27年度からパラメトリック設計の試行に向けガイドラインを示し、試行業務にも着手する予定で、翌28年度にはパラメータ管理体制の構築検討にも乗り出す。

 国総研では、社会資本マネジメント研究センター社会資本情報基盤研究室が共同研究を担当する。実施期間は29年3月31日まで。公募は7月6日から8月3日まで受け付け、応募した10社すべてが共同研究に参加する形となった。

 BIMedia目線ーーソフトベンダー5社、建設コンサルタント2社、ゼネコン1社、スタートアップ2社というバランスのとれた共同研究者の構成となった。特定ソフトに依存しないデータ連携環境が構築されることで、パラメトリック設計だけでなくBIM/CIMデータ活用自体の推進にもつながる。研究ではコンクリート構造物の自動設計、3次元モデル作成に向けた要件検討が基盤になるだけに選定された5社のノウハウ提供が鍵を握りそうだ。

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