エイト日本技術開発

FullDepthと国産小型AUVの共同開発へ 
インフラ維持管理向け体制構築

 エイト日本技術開発は産業用水中ドローン(ROV)開発の筑波大学発ベンチャー企業であるFullDepthと、インフラ維持管理を主な対象とする小型AUV(自律型無人潜水機)の開発・国内生産に向け、業務提携基本契約を締結した。あわせてFullDepthに出資し、連携を強化した。

 両社は、水中・水域の状態を継続的にデジタルデータとして取得・解析し、インフラの点検や維持管理に活用する「海洋DX」の基盤を、国産機体によって構築することを目指す。

 FullDepthがAUVの技術開発を主導し、エイト日本技術開発は河川・砂防、港湾・海岸、上下水道などの水管理インフラ分野で培った知見を生かし、用途開発や事業化を担う。仕様決定から試作、製品化まで両社で取り組み、完成後は港湾・漁港施設や海岸保全施設、河川・ダム施設などの点検への導入を想定している。

 これまでFullDepthはROVの開発・国内生産を進めてきた。エイト日本技術開発は2017年からAUVをインフラ分野に導入し、運用実績を蓄積している。両社は2024年度の内閣府「AUV利用実証事業」に共同で採択されるなど、これまでも連携してきた。

 今回の提携では、海外製AUVの調達や修理に伴うコスト・期間などの課題も踏まえ、設計から生産、保守までを国内で完結できる体制の構築を目指す。AUVによる水中データの取得を、点検だけでなく維持管理計画や補修設計などにも活用することで、インフラ管理業務全体の高度化につなげる考えだ。

 FullDepthは2026年1月にも、国産小型AUVを用いた洋上風力発電関連の実海域実証試験に成功しており、今回の提携によってインフラ維持管理分野への展開をさらに進める。

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BIMedia目線ーーこの提携で重要と考えるのは、AUVそのものの国産化だけではない。水中で取得した3D・位置情報などのデータを、点検から維持管理、補修設計までつなげられるかが海洋DXへの道筋がポイントになるだろう。陸上のBIM/CIMと同様に、水中の状態を継続的にデータ化できれば、インフラの「見えない部分」も含めたデジタルツインや予防保全につながる可能性がある。

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