三建設備工業は、今春入社の新入社員研修参加者48人を対象に「先端測量現場実装トレーニング」をさいたま技術センターで実施した。改修工事で課題となる既存図面と現場の状況の乖離を解消するため、点群データを活用した現況把握について、座学と実地訓練を通じて学んだ。

改修工事では、過去の増改築や施工履歴によって既設の配管やダクトが複雑化し、既存図面と実際の設備状況が一致しないケースが少なくない。同社はこうした「Reality Gap(現実と図面の乖離)」への対応として、現場を3Dデータ化する取り組みを進めている。
今回の研修では、地上と空中の双方から現場を計測する「ハイブリッドスキャン技術」を実習し、受講者をグループに分け1、2階の吹き抜け空間と6階の機械室で、それぞれ異なる計測技術を体験した。
空中からの計測では、同社所属の社員パイロット3人が講師となり、屋内でドローンの操縦訓練を実施。狭い空間や設備が入り組んだ場所での飛行を体験。地上からの計測では、固定式3Dレーザースキャナーを使い、空間をミリ単位でデジタル化する工程を学んだ。LiDAR機能を搭載したiPadによるクイックスキャンも実施し、現場で手軽に3Dデータを取得する方法を体験した。
同社は、地上から取得した点群データとドローンによる空中からの点群データを統合することで、現場を広範囲にカバーする3Dデータの構築を目指している。3次元CADやBIMとの連携によって、改修設計の精度向上や手戻りの削減につなげる考えだ。
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BIMedia目線ーー興味深いのは、点群やドローン、LiDARを単なる「測量機器の使い方」としてではなく、BIMにつなげるための現場データ取得として教育している点だ。特に改修工事では既存図面だけでは把握できない「現実の建物」をいかに正確にデジタル化するかが重要になる。現場を点群で取得し、BIMや3D CADに取り込めば、設計者や施工者が同じ現況データを共有できる。現場を測る⇨点群化する⇨3Dモデルにつなげるという一連の流れを若手技術者が身につけることは、設備分野のデジタル化を進める上で重要な一歩となりそうだ。