高砂熱学工業 関西支店

先導役2人が現場への橋渡し 
BIM定着に向け日々奮闘

 「現場に納得してBIMに取り組んでもらうことを心掛けている」。そう語るのは高砂熱学工業関西支店の表迫博文技術生産部長だ。現在6現場でBIMの活用が進む関西支店では、30代の若手所長が担当する中小規模の現場を中心にBIMの導入を提案している。技術生産部では「部に所属する2人が現場への先導役になり、BIM定着に向けて日々奮闘している」と明かす。

左から比江島氏、表迫氏、太田氏

 2年前にBIMソフト「Revit」の操作スキルを習得した同部所属の比江島潮氏は、もともと図面作図を担当しており、現在は現場に応じてRevitと従来のCADを使い分けながら現場への支援をしている。「現場に出向きRevitモデルの活用の仕方を説明しながらBIMの必要性を提案している」と語る。

 同部への配属を機に2年前からRevitを使い始めた太田七菜氏は「施工管理ツールを活用する前にRevitを学ぶべき」という先輩のアドバイスがきっかけになった。「若手社員の多くは社内研修でRevitを学んだ経験があり、BIMへの抵抗感もない。モデル一式を提供する形で導入を後押ししている」と説明する。

 関西支店の技術生産部は現在15人体制。派遣社員のCADオペレーターを含めると30人を超える。表迫氏は「CADオペレーターにCADで書いた図面をBIM化してもらいながらRevit操作を学んでもらう試みも始めている」と明かす。

西日本合同のBIM意見交換会

 既に半数以上のCADオペレーターがRevitを使いこなせるまでに成長した。現場からのBIM要望は増加傾向にあり、比江島氏と太田氏の2人体制では対応が難しくなりつつある。「Revitをマスターした派遣社員にも現場に出向いてもらうことを考えている。部として現場の支援を担う人財をより多く育てることで、現場のBIM活用を後押ししていきたい」と先を見据えている。

 比江島氏はBIM推進室の積極的な旗振りに後押しされ、「胸を張って現場にBIMを提案できる環境が整ってきた」と実感している。昨年に米国・ナッシュビルで開かれたオートデスク社の国際カンファレンス「Autodesk University」に参加した太田氏は「BIMの最先端に触れ、BIMを現場に展開する意味を自分なりに理解できたことが導入支援の大きなプラスになっている」と強調する。

 CADオペレーターも前向きだ。社内向けにオンライン発信されているRevit情報サイトで自主的に学ぶなど積極的にBIMスキルを磨き始めた。表迫氏は「BIMを軸に部の意識が高まりを見せていることが、私にとっては大きな成果の一つ」と受け止めている。

この記事は 建設通信新聞 特集「BIM2026」からの転載です

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