国際航業

自然言語で衛星データをAI解析 
クマ出没予測ユースケースにサービス化へ

 国際航業は、自然言語による指示で衛星データや空間情報を解析できるアプリ「KKC Satellite Analyst」を開発した。AIエージェントがデータの選定から解析手順の策定、GIS(地理情報システム)の操作までを自律的に実行する仕組みとなり、専門的なGISスキルを持たない担当者でも解析結果を地図として出力できるようにする。2027年度中のサービス化を目指している。

クマ出没予測マップ(イメージ図)

 従来、空間情報の解析にはGISやデータ処理に関する専門知識が必要であるため、解析業務が専門職員に集中し、データの整理からレポート作成まで数日から数週間を要するケースもあった。同社は自然言語で操作できる仕組みを導入することで、こうした作業の負担を軽減し、現場でのデータ活用と意思決定の迅速化を目指す。

 KKC Satellite Analystは利用者が日本語で目的を指示すると、AIエージェントが必要なデータを選び、解析プロセスを組み立ててGISを操作し、マップを生成する。稼働基盤にはAI機能の実装や空間データ連携を支援する地理空間情報プラットフォーム「Geozén(ジオゼン)」を採用した。

 同社はこの基盤を通じ、空間情報を活用したソリューションの開発や社会実装を支援する。活用例として、過去のクマ出没履歴と衛星データを組み合わせた「クマ出没予測マップ」のデモを用意しており、10月27、28日に幕張メッセで開かれる「地方自治情報化推進フェア2026」で公開し、自治体業務などにおける活用可能性を紹介する。

 今後は、同社が持つコンサルティングの知見を反映するため、RAG(検索拡張生成)技術などの実装を進め、2027年度中のサービス化を目指す。Geozénを基盤として、導入企業や自治体などの業務に合わせた独自のAI活用システムの構築も支援する方針だ。

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BIMedia目線ーー衛星データやGISは、防災、インフラ維持管理、環境調査など幅広い分野で活用できるが、解析には専門知識が求められ、利用のハードルとなってきた。自然言語で解析を指示できるようになれば専門職員以外にも空間情報の活用が広がり、現場の課題に応じた分析を迅速に行える可能性がある。一方でAIによる解析結果を実際の施策や判断に用いるためには、使用データの適切性や解析手法、結果の妥当性を確認することも欠かせない。今後のサービス化では、操作の簡便さに加え、解析過程の透明性や結果の検証方法が重要となる。今回のクマ出没予測マップは、AIエージェントと地理空間情報を組み合わせた実務活用の具体例として注目される。

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