応用技術が調査

まちづくり合意形成にデジタルツインが効果 
環境分析の検証時間と説明の難しさ課題

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 応用技術がまちづくりの業務に従事する1012人を対象に実施した「まちづくりにおけるデジタルツイン(3D都市モデル)の活用実態」調査で、デジタルツインが住民や関係者との合意形成に活用されているが、環境シミュレーションの結果を得るまでの時間や、説明資料のわかりにくさが業務上の課題となっている実態が明らかになった。

「デジタルツイン(3D都市モデル)を『活用している場面』や『今後活用したい場面』について

 デジタルツインの活用は、計画段階での構想検討や関係者への提案が多く、ほぼすべての案件でデジタルツインを活用している層では「住民への説明・合意形成」が約6割に達した。活用が定着している現場ほど、3D都市モデルを計画内容の検討だけでなく、専門知識を持たない住民などに将来のまちの姿を伝えるための手段として重視している。

 風や日影、騒音などの環境シミュレーションでは課題が浮き彫りになった。結果を得るまでにかかる時間は「2〜3日」が最多で、「1週間」が続き、数日から1週間を要するケースが7割を超えた。検証結果を即座に確認できないことは、計画案を修正しながら関係者と協議を進めるうえで、時間的な制約となる。

 住民や施主への説明については資料のわかりにくさが原因で追加説明や計画の手戻りが発生した経験があると回答した人が約9割に達した。環境への影響を示すデータがあっても、その内容が関係者に十分伝わらなければ、理解を得るまでに追加の説明や計画変更が必要になる。

 調査では、Webブラウザだけですぐに試せる環境シミュレーションへの期待も聞いており、風環境や騒音、日影など、周辺住民の生活に直接関わる項目へのニーズが高く、計画の初期段階で環境影響のリスクを把握し、手戻りを減らすことへの期待が示された。

 同社が提供する「まちスペース」は、国土交通省の3D都市モデル「PLATEAU」などを活用し、Webブラウザ上で環境要因を解析・可視化するプラットフォームだ。日影、騒音、風況のシミュレーションに対応し、RevitによるBIM/CIMデータや各種3Dモデル、地理情報データなどを配置して、将来の都市計画を立体的に表現できる。インターネット環境を通じて結果や計画案を共有できるため、専門ソフトウェアを使わない関係者との情報共有にも活用できる。

 調査は2026年9月9日から10日までインターネットを通じて実施された。同社はまちづくりや都市開発におけるデジタルツインの活用を支援しており、今回の調査結果を顧客課題の把握と解決に役立てるとしている。

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BIMedia目線ーー調査結果はデジタルツインの価値が3D都市モデルの作成や環境解析そのものにとどまらず、計画を関係者が理解し、意思決定するためのコミュニケーション基盤にもあることを示している。建物の建設や都市開発では、日影や風、騒音などの影響を数値で示すだけでなく、その結果を住民が具体的にイメージできる形で伝えることが重要になる。環境シミュレーションに数日を要する場合、計画案を変更するたびに検証を待つことが、協議の長期化につながりかねない。計画初期から手軽に条件を変えて検証できる環境が整えば、リスクの早期発見と、関係者間での迅速な比較検討が期待できる。BIM/CIMや3D都市モデルを実務に定着させるにはデータを精緻に作るだけでなく、解析結果を誰もが理解でき、必要な場面で共有・更新できる仕組みが欠かせない。デジタルツインを合意形成の基盤として活用する取り組みは、これからの都市計画やまちづくりDXを考えるうえで重要なテーマとなる。

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