国土交通省

フィジカルAIコンソーシアムの会員募集 
産学官で社会実装の共通基盤整備へ

 国土交通省は、河川や道路などの土木分野でフィジカルAIの社会実装を加速するため、「建設分野のフィジカルAIコンソーシアム」の会員募集を始めた。企業や研究機関、地方公共団体などが参加し、AIとロボティクスを活用した建設生産プロセスの変革に向けて、業界横断的な課題の解決や実装環境の整備を進める。参加希望者向けのオンライン説明会は10月21日に開催予定で、10月16日正午まで申し込みを受け付けている。

3月に開かれたフィジカルAIのピッチイベントには200人が参加

 フィジカルAIは、AIが現実の環境や状況を認識し、ロボットなどの機械の動作につなげる技術領域で、建設分野では現場の状況把握や作業の自動化、省人化、安全性の向上などへの活用が期待されている。国交省が今年3月に開いたフィジカルAIのピッチイベント会場イベントには企業・団体から104組織が参加し、会場には200人を超える関係者が集まった。

 9月には「建設分野におけるフィジカルAI戦略(中間とりまとめ)」を公表しており、今回のコンソーシアム設立は、この戦略を踏まえた取り組みとしてデータ、開発基盤、安全性、評価方法、制度など、企業単独では整備が難しい共通領域について産学官が連携する。実証や実装を通じて得られた知見を共有し、技術の導入を促進することが狙いだ。

 募集する会員は「一般会員」と「プロジェクト会員」の2区分となる。一般会員は活動で得られた技術・知見のうち共有可能な情報の提供や、フィジカルAIに関するニーズ・シーズ調査などに協力する。プロジェクト会員は、会員間で検討が必要と判断されたテーマについて、具体的な検討を行うプロジェクトチームに参加する。

 活動は、全体会議での方針・成果の共有、企画運営委員会による運営方針などの審議・決定、プロジェクトチームによる分野別の実務検討を軸に進める。プロジェクトチームでは、実証の設計・実施に加え、仕様書や要領などの成果物の原案作成にも取り組む。

 初回公募は11月6日午後5時まで。初回公募後も会員募集を継続する予定で、プロジェクト会員は企画運営委員会の審議を経て参加が決まる。第1回全体会議は11月下旬に開催する予定だ。

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BIMedia目線ーーフィジカルAIを建設現場に導入するにはAIモデルやロボットの性能だけでなく、現場データの取得・共有方法、安全性の評価、作業環境に応じた運用ルールなどを整える必要がある。異なる企業が個別に開発を進めるだけでは、技術の横展開や現場への定着に限界が生じるためだ。今回のコンソーシアムは、こうした共通課題を産学官で扱い、実証で得た知見を次の開発や導入につなげるための枠組みとなる。施工の自動化にとどまらず、施工計画や施工管理、点検、維持管理までを視野に入れている点も重要だ。建設DXを現場単位のデジタル化から生産プロセス全体の変革へ進めるうえで、技術開発と実装環境を一体で整備できるかが鍵となる。国土交通省HP「建設分野におけるフィジカルAIの導入」頁で全体の方向性が把握できる。

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