ベクターワークス

iPadの手描きスケッチをBIMに直接取り込み 
VectorworksとMorpholio Traceを連携

 ベクターワークスは、BIMソフト「Vectorworks」とiPad・iPhone向けデザインアプリ「Morpholio 」との連携機能を実装した。iPad上で平面図などに手描きしたTraceのスケッチを、Vectorworksに直接取り込めるようにし、初期のアイデア検討から詳細設計、図面作成までの一貫した設計ワークフロー環境を整えた。

 連携では、クラウド「Vectorworks Cloud Services」を介し、Vectorworksからシートレイヤやビューポート、3DモデルをTraceへ取り出せるようになった。図面は縮尺を維持した状態でクラウド上の専用フォルダに送られ、iPad上のTraceでスケッチやマークアップを行うことができる。3DモデルについてはOBJ形式で取り出し可能だ。

 スケッチしたデータは、TraceからVectorworksへ戻すこともできる。PDFや画像として取り込めるほか、DXFによるベクターデータとして取り込むことで、Vectorworks上でCAD・BIMデータと組み合わせて利用できる。従来、手描きスケッチをデジタル環境へ反映する際に必要だったファイルの受け渡しなどの作業を減らし、スケッチとモデルの往復を容易にする。

 初期のコンセプト設計では、既存の図面を下敷きに複数の案やオーバーレイを素早く検討できる。設計が進んだ段階では、クライアントとの打ち合わせやレビュー時のマークアップ、モデルに関連した調整用スケッチなどにも活用可能だ。

 最新Vectorworks 2026ではTraceとの連携がUpdate 5の新機能として提供され、現在のUpdate 6でも利用できるという。

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BIMedia目線ーー設計初期のアイデア出しや打ち合わせでは、手描きによるスケッチやマークアップが依然として重要な役割を持つ。今回の連携は手描きとBIMを別々の工程として扱うのではなく、両者を行き来する設計環境を構築するものだ。縮尺や既存の図面・モデルとの関係を維持したままスケッチを重ねられる点は、BIMを完成したモデルを作るためのツールだけでなく、設計を検討するためのインターフェースとして活用する動きにつながる。モバイル端末でのスケッチや現場でのマークアップが、BIMモデルの更新や設計情報の蓄積にどこまで結び付いていくかが注目されるところだ。

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