竹中工務店

DX戦略の柱をわかりやすく解説 
建設版PLM構築しライフサイクルで一元管理

 竹中工務店は、DX戦略の具体的な取り組みを紹介する特設ページ「デジタルの力でワクワクする未来社会へ~竹中工務店のDX~」を公開した。中期経営計画2030でDX戦略の柱として「業務プロセス変革」「新価値創造」「グループ連携」の3つを掲げており、これらの戦略に基づいて進めているDXの取り組みをわかりやすく解説している。

 中でも注目されるのが、コンカレントエンジニアリングの実現に向けた建設版PLM(Project Lifecycle Management)の構築だ。PLMは製品の企画・設計から製造、運用、廃棄まで、ライフサイクル全体の情報を一元的に管理する考え方で、これを建設プロジェクトに取り入れることで設計、施工、維持管理など各段階の情報をつなぎ、従来は工程ごとに分断されていた業務やデータの連携を強化する。

 建設業では、設計・施工の各段階で多様なデータが発生する一方、それらを次の工程へ円滑に引き継ぐことがDXの課題となっている。同社は建設版PLMの構築を通じ、プロジェクト全体を横断したデータ活用を目指す。

 AIを活用したノウハウの蓄積・継承もDX戦略の主要な取り組みの一つとなる。建設現場では、熟練技術者が長年の経験から身に付けた判断や知識が、施工品質や業務効率を支える重要な要素となっている。技術者の高齢化や人材不足が進む中で、こうした暗黙的な知識をいかにデジタル化し、次世代へ引き継ぐかが課題だ。同社ではAIなどのデジタル技術を活用し、こうしたノウハウを蓄積・継承する仕組みの構築を進めている。

 技術基盤の整備と並行して、DXを担う人材の育成・拡充にも取り組む。建設DXでは、単に新しいシステムを導入するだけではなく、現場の業務を理解したうえでデジタル技術を活用し、業務そのものを変革することが求められる。同社はDX人材の育成を進めることで、デジタル技術を継続的に業務へ組み込める体制の強化を図る。

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BIMedia目線ーー竹中工務店の取り組みは、DXを個別のデジタルツール導入にとどめず、建設プロジェクト全体の情報と業務プロセスを変える試みとして位置付けている点だ。建設版PLMはBIMを含む設計・施工データをプロジェクトの各段階でどうつなぎ、活用していくかという建設DXの本質に関わるテーマといえる。BIMやAI、施工データ、維持管理データなどがプロジェクトのライフサイクルを通じて連携すれば設計・施工の効率化だけでなく、建物完成後の運用や次のプロジェクトへの知見の還元も期待できる。

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