東急建設

福井コンピュータアーキテクトと戦略的提携 
普段使いの施工BIM定着へ

 東急建設は、建築施工分野におけるデジタル活用の高度化に向けて、福井コンピュータアーキテクトと戦略的パートナーシップを締結した。施工現場でデジタルツールを導入するだけでなく、日常業務の中で使い続けることを重視し、施工BIMの実運用と定着を目指す。

 両社は、パートナーシップで「普段使いの施工BIMを推進」「現場展開・支援と運用定着の加速」「現場起点の共創による継続的改善」の3領域を軸に共創を推進する。

 特に重視するのは「普段使いの施工BIM」の確立だ。BIMそのものを新たに導入することよりも、施工現場で実際に使われる仕組みをつくることに重点を置く。両社は施工計画の検討や数量確認など、現場の日常業務にデジタルツールを組み込み、各現場への展開や支援を通じて活用を定着させる。

 現場から上がる課題をもとにツールの使い方や業務プロセスそのものを継続的に見直し、現場で使うことで課題を発見し、改善したものを再び現場へ戻す循環をつくる考えだ。これは、これまでの建設DXで課題となってきた「導入したが使われない」という問題に対する、一つの回答ともいえる。

 東急建設はこれまでも施工BIMの活用を進めてきた。2013年に建築BIMの専門部署を設置後、BIMモデルの展開や教育、業務効率化などを進めており、23年からは福井コンピュータアーキテクトの施工BIMシステム「GLOOBE Construction」の検証に着手した。

 25年度には建築事業本部内へ総勢100名体制の「支援育成センター」を設置しており、人材育成とDXを組み合わせた取り組みも進めている。こうした経験を踏まえ、今回のパートナーシップでは、単にBIMを配布するのではなく、施工現場が日常的に利用できる環境づくりに踏み込む。

 一方、福井コンピュータアーキテクトはGLOOBE Constructionを軸に、施工プロセスに直結し、現場の意思決定や生産性、品質を支え、「施工に活きるBIM」を目指している。今回の連携では東急建設の施工現場で得られる課題や知見を取り込みながら、より実務に適したデジタル活用へと発展させる意気込みを感じることができる。

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BIMedia目線ーー両社は単にBIMを導入する連携ではなく、BIMを施工現場の仕事にどう組み込むかを重要視している。BIMはモデルをつくるだけでは施工現場の生産性向上にはつながらない。施工計画、数量確認、品質管理、関係者間の情報共有など、実際の業務と結び付いて初めて価値を発揮する。その意味で「普段使いの施工BIM」という考え方は、建設DXの、その先を見据えたテーマ設定だろう。これまでは「どのソフトを導入するか」が注目される場面も多かったが、導入したデジタル技術を現場の業務プロセスに定着させ、継続的に改善していくにはどうすべきか。BIMを現場で使うから、現場で育てる。まさにそこに焦点を当てた連携ではないだろうか。

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