戸田建設

施設管理クラウド「RAKU-PLAT」検証へ 
空間BIMで施設情報を一元化

 戸田建設は、施設管理クラウド「RAKU-PLAT(ラクプラット)」のβ版有償トライアルを開始した。先行導入パートナーと実際の施設運営環境でサービスを展開し、機能の有用性や運用フローを検証する。建物を部屋やゾーン単位で捉える独自のデータモデル「空間BIM」を中核に、これまで分散・属人化していた施設情報を一元管理するもので、2027年度の一般リリースを目指す。

施設管理クラウド「RAKU-PLAT」

 RAKU-PLATは、施設管理に必要な情報を「場所」と結び付けて管理でき、図面や点検記録、不具合情報、対応履歴、コストなどを施設内の位置情報と関連付けることで「どこで、何が起きているのか」を把握しやすくする。専門的なBIM知識がなくても利用できるよう、操作をシンプルに設計している点も特徴だ。

 施設管理では、図面や報告書、点検記録などがファイルサーバーやExcel、担当者の記憶などに分散し、「必要な情報がすぐに見つからない」「担当者に聞かなければ分からない」といった問題が起こりやすい。こうした情報を建物の「場所」を軸に整理する。

 中核となる「空間BIM」は、一般的な設計・施工向けBIMとは異なり、施設の部屋やゾーンを単位として、維持管理に必要な情報をシンプルに紐付ける考え方となり、不具合の発生場所や対応状況、コストなどを確認できる「建物カルテ」、図面や契約書、保証書、点検記録などを場所と関連付けて管理する「デジタルキャビネット」などを備える。これにより、施設管理者は個別の資料を探し回るのではなく、建物の状況を横断的に把握できるようになる。

RAKU-PLATの空間BIM

 もう一つの特徴がAI検索機能だ。利用者が普段の会話のように質問すると、蓄積された履歴データをもとにAIが情報を要約し、関連する場所や根拠資料などを提示する。その前提となるのが、日々の施設管理業務からデータを蓄積する仕組みだ。不具合の発生場所や写真、ステータスなどを簡単に登録でき、AIが内容に応じた分類タグを付与する。

 同社では内製開発と現場での改善サイクルを重視しており、RAKU-PLATを社内ベンチャープログラムから生まれた新規事業として位置付け、DX施策の一つとして施設管理分野への展開を進める。

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BIMedia目線ーーRAKU-PLATはBIMを設計・施工のための3Dモデルだけで終わらせず、建物の運用・維持管理に必要な情報を結び付ける基盤として捉えている。建設業界ではBIM活用が設計・施工段階から維持管理へ広がりつつあるが、施設管理の現場ではBIMモデルそのものを扱うことが負担になるケースもある。施設管理者にBIMの専門操作を求めるのではなく、「場所」を入り口にして施設情報を蓄積し、その結果としてデータを活用できる環境をつくることを軸にしている点も特徴と言える。

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