セーフィー

AIで建設現場の不安全行動を自動検知 
JR九州、大林組が実証

 セーフィーは、シンガポールのAIスタートアップAilyticsと連携し、建設・製造現場向けの「不安全行動検知AIソリューション」の提供を開始した。クラウドカメラ映像をAIが解析し、危険エリアへの立ち入りやヘルメット未着用などの不安全行動を24時間体制で自動検知するもので、JR九州や大林組の工事現場で実証実験を実施し、安全管理業務の効率化と労働災害防止への有効性を確認した。

 セーフィーは2026年4月に業務提携を発表したAilyticsと共同で、不安全行動をAIが自動検知するソリューションを開発した。セーフィーのクラウドカメラ「Safie」で取得した映像をAilyticsのAIが解析し、危険な状況をリアルタイムで検知する。

 AIが検知する対象は「吊り荷下への立ち入り」「立入禁止エリアへの侵入」「重機への接近」「ヘルメットなど保護具の未着用」「車両などの速度超過」の5種類。24時間体制で危険行動を監視し、人の目だけでは把握しきれないヒヤリハットや事故につながるリスクを早期に把握できる。

 危険を検知した際には、発生前後5秒間の映像を自動で切り出して管理者へ通知する機能も備える。現場管理者は遠隔地からでも状況を即座に確認でき、迅速な是正指示や関係者への情報共有が可能となる。録画映像を長時間さかのぼって確認する必要がなくなるため、映像確認業務の負担軽減にもつながる。

JR九州 鉄道工事の安全管理を検証

 JR九州では、鉄道架道橋新設工事現場において2025年10月から約2か月間にわたり実証実験を実施した。営業線近接工事における線路内への立ち入りや保護具の着用状況をAIが監視し、安全管理の高度化を検証したほか、遠隔確認による現場巡回の削減や、AIが自動抽出した映像を活用した振り返りによって管理業務の省力化も確認した。危険区域への侵入を高精度で検知できたことで、安全管理の効率化と労働力不足への対応に有効な技術になるとの評価を示している。

大林組 現場監督の負担軽減を確認

 大林組は仙台市役所建築JV工事において約4か月間実証を実施した。「吊り荷直下への侵入」「重機への接近」「立入禁止エリアへの侵入」の3種類の検知機能を検証し、現場監督が常時監視できない状況でも危険行動を適切に検知できることを確認した。AIが人の目を補完することで潜在的な危険を可視化でき、安全パトロールや安全教育への活用、さらには複数現場の安全傾向分析にも展開できる可能性が示された。

 セーフィーは今後、不安全行動の検知だけでなく、蓄積した映像データを活用した事故予測や未然防止へとAI機能を発展させる方針だ。チャットツールやスマートフォンへのリアルタイム通知など現場運用に即した機能拡充も進め、建設・製造業をはじめとする幅広い現場で「現場AX(AI Transformation)」を推進する。

セーフィーのプレスリリースはこちら

BIMedia目線ーー建設業界では人手不足が深刻化する中で、AIを活用した安全管理への関心が高まりを見せている。人の巡視を補完する映像AIの活用は今後さらに広がる可能性がある。セーフィーの取り組みは、安全管理を経験や勘だけに頼らず、データに基づいて高度化する新たなアプローチとして注目されそうだ。

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