ダイテックは、建築設備専用3次元CADの最新版「CADWe’ll Linx V7」をリリースした。空調・衛生設備の配管自動作図や電気設備の配線連動、図面上の部品の見落としを防ぐチェック機能などを強化したほか、既存の「CADWe’ll Tfas」の操作性を継承し、BIM対応と設備設計業務の効率化を支援する。

開発の背景には、建設業界の人手不足や働き方改革への対応に加え、BIM導入に伴うソフトウェアの習熟負担という課題がある。Linx V7ではTfasの画面構成や操作感を引き継ぎ、電気・空調衛生の作図設定の読み込みや図面の互換に対応した。Tfas15に搭載されていた電気シンボル153種を標準搭載し、既存ユーザーが従来の作図環境を生かしながら移行できるようにした。
空調・衛生設備では、配管のルーティング時にハウジング形管継手を自動挿入し、個数を集計する機能を搭載した。複数フロアをまたぐ冷媒管の自動作図や、配管サイズの変更に応じた挿入部材のサイズ自動追従にも対応し、作図や部材選定にかかる手間の削減を図る。
電気設備では、配線注記表に記載した電線種別や管径などの情報を、図面上の配線に一括反映できるようにした。注記の変更に合わせて3D配線の表示上の太さも連動するため、設計条件が確定していない段階から作図を進め、変更を反映しながらモデルを整備できる。
図面の品質確保に向けた機能も拡充した。建築図面の間仕切り変更などによって壁から離れたスイッチ類を警告する「壁付部材位置チェック」と、レイヤ結合時などに文字と重なって見えにくくなった空調・電気部品を強調表示する「隠れ部品チェック」を搭載し、建築側の変更や複数担当者による作業で発生しやすい不整合の見落としを防ぎ、手戻りの抑制につなげる。
外部連携では、Boxなどのクラウドサービスやオートデスクの建設クラウドプラットフォーム「Forma」上の図面外部リンクに対応し、点群データ「InfiPoints」のレイヤ別表示切り替えに加え、「Qrespo(電気)」「PLANEST+BIM」「SPIDERPLUS」「現場Plus TF」などとの連携も強化した。
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BIMedia目線ーー設備BIMの実務では3次元モデルを作成するだけでなく、設計変更に追従し、部材情報や図面との整合性を維持する。Linx V7は日常的な作図作業の中で発生する手間やミスを減らす機能を強化した。特に建築側の変更による部品の位置ずれや、レイヤ結合時の部品の見落としを検出する仕組みは建築と設備の情報を調整するうえで実務的な意味がある。BIMの活用を広げるにはモデルの3次元化に加え、変更を効率よく反映し、設計・施工に必要な情報の正確性を保つ仕組みが欠かせない。既存ユーザーの操作習熟の負担を抑えながら、作図の自動化と外部連携を進める同製品の展開が注目される。
