パシフィックコンサルタンツ

インフラ維持管理の包括プラットフォーム開発 
点検・補修・予算情報を連携し優先度判断支援

 パシフィックコンサルタンツは、社会インフラの維持管理業務を高度化・効率化する「包括管理プラットフォーム」を開発した。点検や補修、工事、予算など個別に管理されているデータを連携して可視化し、施設や地域を横断した維持管理計画の立案を支援する。予防保全を含む戦略的な維持管理への活用を想定し、自治体と民間事業者が共通して利用できる情報基盤として、包括的な維持管理業務の運営を支援する。

包括管理プラットフォームのイメージ

 近年、インフラの老朽化が進む中で維持管理を担う人材や予算の制約が課題となっている。点検結果や工事情報、予算などが個別システムやExcelなどに分散しているため、複数施設を横断して補修・更新の優先順位を判断することが難しい状況にある。

 プラットフォームは、こうしたデータを一つのシステムに置き換えるのではなく、既存システムとAPIで接続し、必要なデータだけを連携する方式を採用した。道路パトロール、通報受付、工事台帳、予算管理などの情報を横断的に集約し、重ね合わせや比較、グラフ表示によって状況を把握できる。

 施設や地域単位でデータを分析することで、補修・更新の優先度を評価し、限られた予算をどこに投入するかという判断も支援する。民間向けには事業運営や工事指示、工事対応などの機能を備えるほか、巡回記録システムと連携することで、現場の状況をリアルタイムに確認できる。

 同社は、新潟県三条市での包括的民間委託や地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)などを通じて、インフラを個別施設ではなく地域全体で捉える維持管理のノウハウを蓄積してきた。プラットフォームにも、こうした事業で得た知見を反映する。機能拡張を続け、包括管理の立ち上げから運用高度化までを一体的に支援する考えだ。

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BIMedia目線ーー特徴はすべてを一つのシステムに統合するのではなく、既存のデータをつないで全体を見える化する点にある。BIM/CIMでも設計・施工・維持管理で異なるシステムやデータが存在するため、重要なのはデータを一カ所に集めることだけではなく、必要な情報を横断して使える環境をつくることだ。今後、3次元モデルやGIS、点検データなどとの連携が進めば、インフラのデジタルツインを維持管理の意思決定に活用する基盤へ発展する可能性が大いにある。

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