NTT ME

長野県伊那市と橋梁点検システム共同開発 
ドローン使い計画から調書作成の一元化管理

 NTT MEは長野県伊那市と共同で、ドローンやAI、点検アプリケーションを活用した「橋梁点検システム」を開発した。点検計画から現場での撮影、損傷判読、点検記録、報告書作成までを一元管理し、橋梁点検業務の省人化と標準化を支援する。

 背景には、橋梁の老朽化と点検を担う技術者不足がある。伊那市では700橋を超える橋梁を管理しており、大型橋梁点検車やロープアクセスが必要な橋梁では、高額な点検費用や高所作業の安全確保が課題となっていた。

 システムでは、国土交通省の道路データ連携基盤「xROAD」と連携した点検計画の策定から、ドローンによる点検箇所の撮影、点検アプリによる野帳作成、AIによる損傷抽出、帰社後の点検調書作成までを一つの流れとして管理する。2023年度から2025年度に実施した実証事業の成果をもとに開発し、点検工程ごとに発生していたデータ連携や資料作成の負担を抑える。

 AIには同社が通信インフラの保守で蓄積してきた現場知見を反映し、コンクリートのひび割れや鋼材の腐食を検知するほか、腐食による減肉の推定にも対応し、技術者による判読作業を支援する。自治体職員や現場技術者との共同検証を踏まえ、専門的なIT知識がなくても扱いやすくした。

 同社は、全国に展開するドローンパイロットの運航ノウハウも活用し、中大規模橋梁や難所にある橋梁への対応を進める。伊那市との連携協定に基づき、26年度からシステムの有効性検証と活用範囲を拡大する方針で、自治体や建設コンサルタントへの展開を通じ、橋梁点検業務のDXを推進する考えだ。

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BIMedia目線ーードローンやAIといった個別技術ではなく、撮影から判読、記録、調書作成という点検業務全体をデジタルでつないだ。橋梁点検では現場で取得した画像をいかにその後の維持管理業務につなげるかが重要になるだけに、撮影データから損傷情報を抽出し、点検記録や報告書まで連携できれば、単なる点検の省人化にとどまらず、維持管理データの蓄積にもつながる。点検データを3DモデルやGIS、インフラ台帳などと連携できれば、橋梁の状態を継続的に把握するデジタルツイン型の維持管理へ発展する可能性もある。

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