大成建設は、土木分野での施工データ活用や自動化・機械化技術を横断的に統合する次世代施工管理ブランド「T-iDRIVE X(ティーアイドライブ クロス)」を制定した。「人と機械の協調」「データドリブン施工」「現場実装」を柱に、施工現場で蓄積されるデータと自動化・機械化技術を組み合わせ、安全性、品質、生産性の向上を目指す。山岳トンネル、橋梁、ダム、シールド、鉄道、海洋、大規模土工など、幅広い土木分野に展開する。

同社は、施工データを活用して現場状況を正確に把握し、人の判断と機械の高精度な施工を融合させることこそ、次世代施工管理の本質であると説明する。その根底にあるのが、同社が長年こだわり培ってきた「現場主義」の考え方だ。まさにT-iDRIVE Xは、この考え方を基盤としたデータドリブン型施工管理ブランドとなる。
施工の自動化や省人化に向けた技術開発が進んでいるが、実際の施工現場では複雑な地質条件や限られた作業空間など、実験環境とは異なるさまざまな制約が存在する。
T-iDRIVE Xで重視するのが、こうした実際の現場で技術が使えるかという視点だ。施工データを分析・可視化することで現場の状況を把握し、最終的な判断は技術者が担い、その上で自動化された建設機械が高精度かつ再現性の高い作業を行う。
つまり、機械に人の仕事をそのまま置き換えるのではなく、人の経験・判断と機械の精度を組み合わせることがT-iDRIVE Xの基本的な考え方となっている。ブランド名の「X」には、「人と機械」「データと技術」「研究開発と施工現場」など、異なる要素を結び付ける意味が込めた。同社は土木工種ごとにブランドを展開する方針、それぞれの工種に対応する技術体系を構築する。
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BIMedia目線ーー施工データを単独のデータとして扱うのではなく、自動化技術や現場の判断と結び付けようとしている点に注目したい。これまでの建設DXでは測量データ、施工管理データ、BIM/CIM、建設機械の稼働データなどが、それぞれのシステムの中で管理されるケースが多かった。次世代の施工管理では、こうしたデータをつなぎ合わせることが重要になる。計画から施工、計測、分析、改善というサイクルをデジタル上で回せるようになれば、施工現場そのものがデータを生み出す開発環境へと変わっていく。T-iDRIVE Xは、まさにこの方向を土木施工全体へ広げるための方針であり、大成建設としての次代に向けた技術開発の考え方そのものではないだろうか。