グラフィソフトジャパン

USERFEST2026(中) 
ユーザーと向き合う直接対話を大切に

 参加者が300人を超え、過去最大となったBIMソフト『Archicad』のユーザー交流イベント「USERFEST2026」は、下支え役のグラフィソフトジャパンにとっても節目のイベントになった。USERFEST冒頭の開会式であいさつしたトロム・ペーテル社長は「日本で活動して30年の節目を迎えることができたのも、ユーザーの皆さんの支えがあったからこそ」と強調した。

冒頭あいさつするトロム・ペーテル社長

 4月から確認申請の新たな制度としてBIM図面審査がスタートする中で、第1号の確認済証を交付された建築プロジェクト(申請者・竹中工務店、審査者・日本ERI)で使われたBIMソフトが、Archicadであったことは「新たな制度にBIMベンダーとして少しでも貢献できた」と手応えをを口にし、今後に向けて、こう続けた。

 「われわれはユーザーが素晴らしい作品をつくるための製品を提供している。効率化だけではなく、クリエイティビティをより発揮してもらえるよう、楽しく使ってもらえる製品づくりをこれからも続けていく。われわれの価値観が届いているユーザーの皆さんと、こうして直接向き合えるUSERFESTは当社にとっても特別の機会であり、これからも直接対話を大切にしてきたい」

 Archicadのユーザーグループが発足したのは1999年のことだ。UGK(ユーザーグループ関西)が出発点となり、2000年に入ると、中部や九州でも発足した。現在は14地域にまで広がり、施工や設計の専門ユーザー組織含めると、計16グループに達する。世界各国にもArchicadのユーザー組織は存在する。「ユーザー同士がつながっているのは他の国も同じだが、個別テーマや地域同士でユーザーがつながり合う密接な関係性をもつ組織は他にはなく、日本ほどユーザーの絆が強い国はない」と付け加える。

 その象徴となるUSERFESTは、2019年に福岡で産声を上げた。きっかけを作ったグラフィソフトの志茂るみ子コミュニティマネージャーは「各ユーザーグループの横のつながりをもっと活発にしたかった」と振り返り、「いまでは地域のグループ同士が合同で定例の勉強会などを開催するの流れが広がり、USERFESTで知り合ったユーザー同士が実務で協業するケースも出てきている」と明かす。

 19年開催の福岡を皮切りに毎年開催しているUSERFESTだったが、コロナ禍ではオンライン開催に追い込まれたものの、24時間の開催という試みにトライするなど、その年の実行委員会が率先して様々な試みに取り組んできた。「参加者がArchicadのスキルを引き上げているように、USERFESTのセッションも年々進化している。実行委員が率先して準備を進めてくれるため、当社は会場を用意するだけの役割となり、ユーザー主体のイベントとして色合いを強めている」と感謝を述べる。

 USERFEST2026の実行委員長を務めた多田幸弘氏(松井建設)と副実行委員長の遠藤元樹氏(熊谷組)と冨永麻里氏(山九)は、いずれも施工系ユーザーとなる。これまでは設計系がUSERFESTを主導してきたが、今回初めて施工系が実行役として力を注いできただけに「施工の色合い」が強く反映したUSERFESTになったことも特徴の1つだった。

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