清水建設

クラウドで搬入車両・揚重計画を一元管理 
Torch Tower現場で運用開始

 清水建設は、建設現場の資機材搬入などに伴う物流業務をデジタル化・クラウド化する「建設物流DXシステム」を開発した。資機材搬入車両の入退場管理や揚重設備の予約申し込みなど、従来は書類を中心に行っていた業務をデジタル化し、物流情報をクラウド上で一元管理する。東京都千代田区で施工中の「Torch Tower(トーチタワー)」現場で適用を始めた。

 資機材の搬入には搬入車両の到着待ちや場内誘導、荷役、揚重などに時間がかかるほか、作業階から入場ゲートまでの現場内移動も発生する。特に建物が高層化すると現場内の移動時間が長くなり、協力会社にとって大きな負担となる。

 システムは、こうした物流業務をデジタル化するとともに専門の誘導員と「揚重センター」を組み合わせて現場内の役割を見直した。協力会社は資機材搬入車両の入場予定日時や資機材の内訳・数量、車両情報などを事前にシステムへ入力し、揚重センターは入力された情報を基に日々の揚重計画を策定し、物流情報をクラウド上で関係者と共有する。

 誘導員は共有された情報を基に搬出入車両のドライバーと連絡を取り、場内誘導を実施。車両の入退場時間などの実績についても、タブレットからワンタップで入力できる。資機材の揚重設備への積み込みや揚重作業は揚重センターが担う。

 これにより、搬入に関する情報を事前に共有しながら、車両誘導や荷役、揚重といった作業を役割ごとに切り分ける。Torch Towerでは現場内の物流に関するムダがなくなり、協力会社の実働時間の増加や生産性向上につながっているという。

 同社は今後、待機車両の削減や揚重計画の最適化、物流効率化法への対応などに向け、データとAIを活用してシステムの機能を拡充する方針で、建設現場の物流効率化と働き方改革を進める。

清水建設のプレスリリースはこちら

BIMedia目線ーー単に紙の帳票をデジタル化するだけでなく、搬入予定、資機材情報、揚重計画、車両の入退場実績などを「物流データ」として一元管理している。今後、車両の待機時間や揚重実績などのデータが蓄積されれば、AIによる揚重計画の最適化などへの展開も考えられる。「資機材を運ぶ」という現場内物流をデータ化し、効率化の対象として捉えること自体が、建設DXの新たな領域になっている。

記事トレンド把握のため、気軽に押して下さい

トップに戻る

注目コンテンツ