セレンディクス(兵庫県西宮市)の3Dプリンター建築事業が研究開発フェーズから量産フェーズへ移行した。2026年7月期には住宅・インフラ関連施設を合わせて38件を受注し、十数棟の竣工を見込む。今後は1〜2年で累計100棟超、5年後には年間1,000棟超の建設体制を目標に掲げる。2022年に日本初の3Dプリンター住宅を完成させて以降、住宅だけでなく駅舎やインフラ施設へと適用範囲を拡大しており、今後は住宅メーカーではなく、建設ロボティクス企業として事業拡大を加速させる。

同社は2022年、日本初の3Dプリンター住宅「serendix10」を市場投入し、2024年には石川県珠洲市で復興住宅として「serendix50」を建設し、2025年にはJR西日本グループとの共同プロジェクトとして、世界初となる3Dプリンター駅舎「JR初島駅」(和歌山県有田市)を完成させた。
同社は建設用3Dプリンターを「住宅を造る機械」ではなく、「建設現場を自動化するロボティクスプラットフォーム」と位置付ける。建設用3Dプリンターにより省人化、短工期化、品質の安定化、設計自由度の向上、環境負荷低減を同時に実現できることから、対象分野を住宅に限定せず、公共施設や橋梁、高速道路、防災施設、防衛施設などコンクリート構造物全般へ広げていく考えだ。
Co-founder兼CTOの飯田國大氏は「建設用3Dプリンターは単なる製造装置ではなく、建設現場を自動化するロボティクスプラットフォーム」と位置付ける。住宅ローンに縛られない住まいづくりや災害復興、さらには全国・世界へ展開可能な建設手法として社会実装を進める考えを示し、量産フェーズへの移行はその第一歩になるとしている。
現在は住宅だけでなく、鉄道施設や公共インフラ、産業施設などからの引き合いも拡大しており、建設用3Dプリンターの活用範囲は着実に広がっている。
セレンディクスのプレスリリースはこちら
