野原グループのBuildApp総合研究所(東京都新宿区)が全国の建設従事者823人を対象としたBIM図面審査の意識調査で、制度への評価について「ネガティブ」を含めた「判断保留」とする回答が63.4%に達した。制度内容を理解している層では導入への賛成率が81.5%となり、初めて聞いたと回答した層は6.2%を大きく上回った。制度への賛否そのものではなく、理解度が不足していることが浮き彫りになった。

企業区分別にみると、スーパーゼネコンでは58.3%が制度導入に賛成と回答した。一方、設計事務所は31.1%、サブコン・専門工事店は17.5%にとどまり、業種間で大きな差が見られた。調査では、元請企業を中心に制度理解が進んでいる一方で、専門工事会社などでは認知不足による判断保留が目立つ結果となった。
制度導入における課題としては、「BIM運用不足」「業務フローの未整備」「審査基準の不明確さ」が上位に挙がった。技術的な課題よりも、運用ルールや制度設計に関する課題認識が強いことがうかがえる。現場負担の設問では42.9%が「負担が大きい」と回答した。制度への評価を高めるために必要な要素として、「実務メリットの明確化」「申請負担の軽減」「審査基準の明確化」が上位を占めた。
総合印象については「ポジティブ」が34.6%に留まり、「判断保留」が45.4%を占めた。判断保留に18.0%の「ネガティブ」を加えた63.4%が後ろ向きであることがわかった。制度運用は開始されているものの、業界全体としては評価を定める段階には至っていない実態が浮き彫りとなった。
同社は「理解の格差が最大のボトルネックであり、実務フローやツール整備など実装面が評価を左右している。今後はガイドライン整備や成功事例の共有を通じて理解促進を図り、実装フェーズへの移行を進めることが重要」とコメントしている。
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