CAD ASSIST(滋賀県大津市)が、ソーシャル企業認証制度「S認証」の認証企業に選定された。1999年の創業以来、建設業を中心としたCAD教育や技術支援を展開してきた同社は、今回の認証を契機に技術継承や人材不足、生産性向上といった課題への取り組みをさらに重要視する方針だ。BIM導入やAI活用など企業のDX戦略が加速する中で、主軸のCAD教育を単なるソフトウェア研修ではなく、「技術を未来へつなぐ仕組み」と位置付けている。

建設業では熟練技術者の高齢化や若手人材不足が進む中、業務の属人化が大きな課題となっている。特に中小建設事業者では限られた人員で業務を進めるケースが多く、図面作成やCAD運用が特定の担当者に依存する状況も少なくない。
同社は、こうした課題を「図面の属人化」と表現する。図面やCADデータには担当者の経験や判断が蓄積されている一方で、運用ルールが整備されていない場合、引き継ぎや修正作業に多くの時間を要する原因になるという。
現場では「図面ごとに印刷設定をやり直す」「レイアウト機能を十分活用できていない」「尺度設定が統一されていない」「画層ルールが共有されていない」といった課題が依然として存在する。これらはソフトウェアの性能ではなく、教育機会や運用ルールの不足によって発生するケースが多い。
同社のCAD教育は単なる操作習得ではなく、実務で活用できる図面作成や運用改善に重点を置いている。対面研修やオンライン講習、Eラーニング、製図演習などを組み合わせ、教育内容は寸法設定やレイアウト運用、印刷設定、図面管理、作業効率化、製図ルールの理解、テンプレート活用など多岐にわたる。
BIM導入やAI活用など蓄積したデータを最大限に利活用するためには基礎となる図面データや運用ルールの整備が欠かせない。同社はCAD教育に加え、BIMやCIMの教育やデジタル活用支援を通じて中小建設事業者の技術継承や業務効率化を支援し、持続可能な建設業の実現に貢献していく方針だ。建設DXが進展する中で図面品質や運用ルールといった足元の課題解決に向けた取り組みとして注目される。
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