大成建設は、建築部門における配筋検査業務のデジタル化を推進するため、建設DXプラットフォーム「蔵衛門」を推奨アプリとして採用した。これまで工事写真管理ツールとして活用してきた実績を踏まえ、BIMデータと連携した検査業務にも活用範囲を広げ、施工管理のさらなる効率化と「脱・紙」の実現を目指す。

同社は2000年代初頭から施工管理業務の効率化に取り組み、工事写真管理ソフトの標準化を進めてきた。当時、全国約300現場を対象に実施した調査では、多くの現場で蔵衛門が自主的に利用されていることが確認され、現場からの高い支持を背景に標準ツールとして採用された経緯がある。
現在は全国約400の建築現場で活用されており、施工記録管理の基盤として定着している。近年は建設DXの進展に伴い、多様なデジタルツールが現場に導入されおり、工事写真や検査記録、BIMデータなどが個別に管理されることによる情報分散が課題となっていた。施工記録管理基盤の再整備を進める中で、配筋検査業務においても蔵衛門の活用を推進することを決定した。
今回の取り組みの特徴は、BIMデータとの連携機能にある。BIMモデルが保有する部材情報や属性情報を検査項目や電子黒板へ自動反映することで、従来手作業で行われていた検査準備業務を大幅に削減できる枠組みを構築した。
これまでの配筋検査では工事写真、検査記録、BIMモデルを個別に管理しながら情報を照合する必要があったが、BIMと検査業務を連携させることで、検査準備から報告書作成までのプロセスを効率化し、施工記録の一元管理を実現することが可能になった。
建築本部デジタルプロダクトセンターDX生産システム推進室の平田祐之介氏は「現場で広く利用されている蔵衛門とBIMモデルがシームレスに連携することで、設計から施工管理まで一貫したデジタルワークフローの構築が期待できる」と説明する。一方のDX統括推進部では現場と本社をつなぐデータ基盤の構築を重要施策として位置付けており、クラウドによるリアルタイムな情報共有や本社による支援体制の強化にも期待を寄せる。
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