日立建機と福留開発

デジタルツイン活用した遠隔施工実証へ 
高知県土佐市で安全性と生産性の検証

 建設現場のデジタル化と遠隔施工の高度化に向け、日立建機と福留開発は、リアルタイムデジタルツイン基盤を活用した油圧ショベルの遠隔施工実証試験を開始した。高知県土佐市の仁淀川用石地区河道掘削工事を対象に2カ月間かけて実施する。

 建設業界では深刻化する人手不足への対応策として遠隔施工への期待が高まっているが、従来の遠隔施工はカメラ映像を中心とした操作が主流であり、施工現場全体の状況把握や複数の作業要素を俯瞰的に確認することが課題となっていた。

 実証試験では、遠隔地にいるオペレーターに加え、管理者間での情報共有や意思決定支援についても検証し、将来的な施工管理の高度化につなげる考えだ。現場では日立建機が開発した「リアルタイムデジタルツイン基盤」を活用し、20トンクラスの油圧ショベル「ZX200A-7」を用いた掘削作業を対象に、デジタルツイン環境下での遠隔施工の有効性を検証する。技術パートナーとしてユニキャスト(茨城県日立市)も参画しており、実証試験における施工現場の地形をリアルタイムに3Dデータ化するソフトウェアを提供している。

 リアルタイムデジタルツイン基盤は、施工現場の三次元地形データに加え、建設機械や車両、作業員の位置情報、各種センサーデータや映像情報をリアルタイムで統合し、仮想空間上に現場を再現するプラットフォームとなり、オペレーターが遠隔地から施工現場全体を俯瞰的に把握しながら建設機械を操作できるほか、現場管理者や関係者とも同じ情報を共有できるため、より高度な意思決定や施工支援が可能になる。

 建設DXが進展する中で、BIM/CIMやICT施工による情報のデジタル化に続き、施工現場そのものをリアルタイムで仮想空間に再現するデジタルツイン技術への注目が高まっている。今回の取り組みは遠隔施工とデジタルツインを融合した次世代施工モデルの実用化に向けた重要な検証事例として位置付けられそうだ。

 両社は実証を通じて得られた知見を活用し、人と機械が協調する次世代施工現場の実現を目指すとしている。

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