「新規需要の増加が顕著に表れている」と、鉄骨専用CAD『KAPシステム』を提供する日本ファブテックの播磨裕敏KAP・EGリング事業部長は語る。既にSグレード工場の鉄骨ファブリケーターには9割近くまで導入が進む中で「2025年度はHグレード工場からの新規導入に加え、専門性の高いMグレード工場からも引き合いが来た」と強調する。

大型建築プロジェクトに強みを持つKAPは、大型案件を手掛ける工場との相性が良いが、近年は耐震壁などの特殊ブレースや、鉄骨ユニット工法を扱う工場からの新規導入も目立ってきた。「特殊鉄骨や複雑な取り合いにも力を発揮するKAPシステムの強みが発揮され始めている」と手応えを口にする。
販路拡大のきっかけとして、親会社である清水建設の存在も大きい。中でも積極的にKAPシステムを活用する東北支店とは“親密”な関係を築いている。25年12月に同支店で開催したユーザー会では、取引先のファブリケーターや商社などを集めたKAPシステムの講習会には50人を超える参加者が集まり、「数件の新規導入にも結び付いた」と明かす。
ユーザーの要望を形にしていくスタイルで機能拡充も積極的に進めている。既に展開中の自動化機能は細かな取り組みまで含め40項目にも達する。モデルにエラー部分を色付きで示す工夫もその一つだ。これを提案したシステム営業課の川筋紳平主任は、近くリリースを予定しているクラウドサーバー提供サービスも企画立案した先導役の一人だ。
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KAPシステムの関連データをクラウドサーバーに集約し、そこから自由に関連情報を利活用できるようにするサービスで、PDF図面の保存や工程進捗(しんちょく)の管理に加え、出荷状況の確認などもクラウド上で確認できる。川筋氏は「オプションで利用できる新サービスとなる。ファブリケーターだけでなく、ゼネコンにも幅広く活用してほしい」と呼び掛ける。
社内案件ではあるが鉄骨モデルの提供にも乗り出した。現在13人体制のBIM推進課が軸になり、ファブリケーターからの受注を狙う。播磨氏は「KAPシステムを使ったゼネコンへの鉄鋼積算業務受託に続く、新たな柱として育てていきたい」としっかりと先を見据えている。
この記事は 建設通信新聞 特集「BIM2026」からの転載です