淺沼組

現場DX基盤を「建設サイト・シリーズ」に統合 
今年度中に全現場導入へ

 淺沼組は、建設現場のDX推進と業務効率化を目的に労務安全書類管理や作業間連絡調整、独自資格制度運用などをエムシーディースリーが提供する「建設サイト・シリーズ」に統合する。4月から各サービスを順次展開しており、2026年度中の全現場導入を目指す。

 これまで同社は労務安全管理、施工管理、独自資格制度をそれぞれ別システムや紙ベースで運用してきたが、現場では複数サービス利用による入力負担や情報・データの分散、業務フロー断絶による非効率が課題となっていた。

 特に協力会社側では、同じ情報を複数システムへ重複入力する必要があり、「DX化したことで逆に負担が増える」という現場課題も顕在化していた。

 今回の統合では、既に建築や土木部門で活用している労務安全書類管理システム「グリーンサイト」を基盤に作業間連絡調整システム「ワークサイト」と独自資格運用機能「スキルマップサイト」を同一プラットフォーム上へ集約することで、「技能者情報を中心に現場業務全体をつなぐ」ことが狙い。

 グリーンサイトには、企業情報や技能者情報が一元登録されており、その情報を各サービスで共通利用することで、重複入力やデータ転記を不要にする。個別システム同士をAPI連携する方式とは異なり、データ同期遅延や情報分断が起きにくい構成としている。

 同社は、こうした“共通データ基盤化”によって、現場管理社員だけでなく協力会社作業員側の業務効率化にもつながるとみている。これまで紙運用が残っていた独自資格制度「淺沼マイスター制度」についてもデジタル化を進める。技能者資格情報をシステム上で一元管理することで、資格確認や運用管理の効率化を図る。

 建設業界では近年、現場DXが加速する一方、システム乱立による“デジタル分断”が新たな課題となっている。安全書類、施工管理、技能者管理などが個別最適で導入され、現場では複数システム運用負荷が増大するケースも少なくない。

 今回の取り組みは、単なるシステム導入ではなく、「現場データを共通基盤へ集約する」という点が特徴で、特に技能者情報を軸に業務全体を統合する試みは建設現場DXの次段階を示す動きとして注目されそうだ。

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