ALGO ARTIS(東京都千代田区)はJR東日本スタートアップが開催したJR東日本スタートアッププログラム2022秋を契機に、ユニオン建設(東京都目黒区)と共同開発した「線路メンテナンス作業計画の高度化」システムの本格運用を始めた。現場へのヒアリングを重ねて独自UI(ユーザーインターフェイス)を構築し、月間作業計画を可視化・標準化することで複雑な制約条件をリアルタイムに確認しながら計画策定を進められる環境を構築した。

鉄道の線路保守では、年間・月間・週間単位で複雑な作業計画を策定する必要があり、線路使用条件や他工事との調整、作業員配置など、多数の制約条件を考慮する必要がある。従来はExcelを中心とした手作業運用が主体で、熟練担当者の経験やノウハウへの依存が大きく、属人化や業務負荷増大が課題となっていた。
システムは、AIによる完全自動化ではなく、AIと人の協働を前提に設計している。AIが制約条件チェックや調整支援を担い、最終的な判断や現場特有の調整は担当者が実施することで、安全性と実務性を両立させた。
月間作業計画における確認・調整業務の効率化に加え、計画策定時間の短縮、担当者負荷軽減を実現したほか、これまで個人の経験に依存していた計画ノウハウの可視化・共有を進展させることで属人化解消にもつながるという。

近年の鉄道業界では設備老朽化対応や人手不足を背景に、保守業務のデジタル化・高度化ニーズが高まっている。安全性を最優先とする鉄道保守では、単純な自動化が難しく、現場判断との両立が大きな課題となっていた。
この取り組みは、AIを現場判断を補完する仕組みとして実装した点に特徴がある。特に複雑な制約条件をリアルタイムに可視化しながら調整できるUI設計は、鉄道保守計画業務のデジタル化事例として注目されそうだ。
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