日本情報システム・ユーザー協会が調査

企業IT予算は増加企業が5割超 
土木・建築の投資は効率化への期待が突出

 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が実施した企業IT動向調査によると、25年度のIT予算が前年度比で「増加した」と回答した企業が全体の52.6%に達した 。「増加」から「減少」を差し引いた指標のDI値は43.3ポイントとなり、新型コロナの影響で落ち込んだ2020年度以降、5年連続で上昇した。26年度予測のDI値も39.9ポイントと、高水準を維持しており、上昇基調は継続すると分析している。

 IT予算の増加理由は、「既存システム・基盤の刷新・更新・増強」が66.3%と最も高く、次いで「円安・人件費高騰・ベンダー提供価格の値上げ等の影響」が46.6%、「クラウドサービス増加」が45.0%となった。今調査から選択肢に追加した「AI関連の投資・利用料増加」が、26年度予測では43.7%(第4位)に達し、25年度計画の36.3%から7.4ポイントと大きな伸びを見せているのも特筆すべき点だ。近年のAI投資に対する企業の強い意欲がうかがえるものとなり、合わせてDX戦略の広まりから「事業変革に向けたデジタル化」をIT投資の増加理由に挙げた割合も5.0ポイント上昇した。

 業種グループ別では、「建築・土木」分野のDI値が25年度計画で56.2ポイントと、24年度以降一貫して全業種で最も高い水準を維持している。「サービス」分野は24年度計画(32.9ポイント)から25年度計画(47.5ポイント)へ14.6ポイント増と、今期最も大きく伸長したことも注目できる。

 従来は、DX推進できていると考える企業や、売上高が大きい企業ほどDI値が高い傾向にあったが、円安や価格改定といった企業側の意欲に依存しない「不可避的なコスト」が企業の属性を問わず共通の課題となっているため、近年はその差が縮小していると分析している。

 また、IT投資で解決したい直面している経営課題については、全体で「業務プロセスの効率化・スピードアップ」が34.6%で最多となった 。業種別に見ると、「建築・土木」分野では効率化への期待が49.3%と突出し、「金融・保険」分野では「既存ビジネスの強化(28.6%)」や「新規ビジネスの創出(26.2%)」が上位を占め、各業界が置かれた状況に応じてITの活用フェーズを深化させている実態が浮き彫りとなった。

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