Re-grit Partners(東京都千代田区)は、不動産データのオープンデータオントロジー標準「RealEstateCore(REC)」を推進する国際非営利コンソーシアム「RealEstateCore Consortium」(本部・スウェーデン・ストックホルム)に、日本初のメンバーシップ企業として加盟した。日本市場における不動産データ標準化の推進やAI活用基盤の整備、都市データ連携の高度化に貢献することが狙い。

AI活用の高度化に伴い、不動産・建物データの横断的な統合が求められているが、日本の不動産市場ではデータ標準が十分に整備されておらず、システム間の分断がAI実装のボトルネックとなっている。
RECは、不動産データの命名・分類を「共通言語」で記述するためのオープンデータオントロジーで、2017 年にスウェーデンで誕生し、欧州を中心にスマートビル・スマートシティ領域で急速に採用が拡大している。最大の特徴はベンダーではなく不動産オーナー企業と研究機関が主導し開発した点だ。
従来は、空調・照明・セキュリティ・エネルギー管理・契約書管理などの不動産データはベンダーごとに異なるデータ形式で構築され、相互連携が困難だった。RECによって異なるベンダー間でもデータを横断的に統合できるため、ベンダーロックインから解放されるだけでなく、AI活用や高度な分析が現実のものとなる。

不動産業界はAIの進化によって大きな転換点を迎えている。同社はこれまでの可視化やレコメンデーションを中心とした活用から「Agentic AI(自律型AI)」、すなわち、「分析するAI」から「実行するAI」への進化を遂げようとしているとしている。
この変化は、単なる業務効率化にとどまらず、ビル運用、さらにはビル経営の意思決定そのものを再定義する可能性を秘めているが、AIが真価を発揮するためには高品質かつ標準化されたデータ基盤の存在が前提となる。RECによって分断されてきた不動産データとビル設備データを統合し、異なるシステム間の意味を揃える共通言語として機能することにより、AIが信頼性の高いデータに基づいて自律的に判断・実行できる環境が整う。
これまで建物空間、契約情報、運用データなどの不動産データは個別にサイロ化され、業界横断的なデータ活用は限定的だったため、AI活用も「見える化」や「分析」にとどまっていた。RECで不動産データとビル設備データが接続されることで、ビル設備の可視化・分析中心の活用から、収益性・稼働率・エネルギー最適化を含む経営レベルの高度化まで担う次世代の運用モデルへ進化していく。
同社は、日本唯一のスマートビル MSI(Master System Integrator)専門チームをもつコンサルティングファームで、各フェーズにおいて 戦略コンサルタント、 一級建築士、 設備設計士、 IT アーキテクト、 プロジェクトマネージャーなど多様な専門性を持つスペシャリストがワンチームで伴走し、日本市場におけるRECの実装・普及を主導していく方針だ。
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