むつ小川原石油、KDDIスマートドローン

AIドローン実証で広域エリアの自動巡視成功

 むつ小川原石油備蓄(青森県六ヶ所村)とKDDIスマートドローン(東京都千代田区)は、むつ小川原国家石油備蓄基地内で上空電波(4G LTE)対応のAIドローン「Skydio X10」による実証を行い、海上・陸上を跨ぐ広域エリアの安定した自動巡視に成功した。

 基地は、日本最大の敷地面積とタンク数を有する国家備蓄拠点で、基地から約3km沖合には原油の積出設備である一点係留ブイが設置され、管理範囲は陸域から海上まで広がっている。これまでの巡視業務では、人員による現地確認に加え、作業車や作業船の移動が必要になり、人手不足と燃料費高騰を背景に業務効率化とコスト低減が課題となっていた。

 4G LTE対応AIドローンを活用した実証試験は、2025年 8月19日~ 8月20日に実施した。一点係留ブイの巡視検証では、中継ポンプ場から約3km沖合の係留ブイまで、上空電波(4G LTE)を用いてドローンを飛行・撮影し、海上通信環境下でも安定した飛行・映像伝送が可能であることを確認できた。

  作業船を出動させず、遠隔から海上設備を点検できることも検証した。貯蔵基地の自動巡視検証・貯蔵基地内に複数のウェイポイントを設定し、高度60〜100mの自動飛行で目視外飛行における安全性とルート再現性を確認し、 巡視作業の自動化・省人化が可能であることも検証した。

 両社は実証結果を踏まえ、海上飛行による一点係留ブイの日常点検を定常化し、移動用燃料の削減によるコスト効果を図る。「運航管理システム」を活用し、係留ブイ点検のような長距離かつ洋上での飛行をサポートすることで、高度な操縦技術を要しない運用体制を整備し、属人性の低減にも取り組む。フォトグラメトリ(写真測量)を用いた地形変位測量により、防油堤の微細な変位を継続的に把握し、崩落兆候の早期検知と状態監視を可能とする取り組みも展開する方針だ。

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