アイ・ロボティクス(東京都千代田区)は、駅構内やインフラ施設の天井裏などを対象とした点検業務で、ドローンによる点検や照明制御についての新たな技術特許を取得した。人が入れない点検対象空間にドローンを侵入させ点検する手法に加え、設置された照明を点検の進行状況や対象位置に応じて制御することで、安定した視認性とデータ取得を可能にする点検技術に関するものとなる。

鉄道施設の点検分野では、これまでにもドローンや各種点検システムの導入が進められてきた。しかし現場では、「導入したものの実運用には至っていない」「一部の担当者しか使えない」「使い勝手が悪く、結局従来手法に戻ってしまう」といった声が少なくない。新技術やシステムが共有されても、日常の保守業務の中で無理なく使える形にならなければ、定着しないという課題が浮き彫りになっている。
特許技術は「技術を入れること」ではなく「現場で使われ続けること」を起点に整理された点検技術と、同社は説明する。現場での使い勝手や安全性を左右する要素を一つひとつ積み上げてきた結果、点群データや3Dデータを含めた点検結果を、日常の維持管理業務に無理なく組み込める段階へと来ており、そうした現場視点での改善の積み重ねの一部を体系化したものであり、「導入で終わらない点検DX」を実現するための独自基盤技術として位置づけている。
映像による目視確認にとどまらず、点群データの取得や3Dデータ生成を日常の点検業務の中で、安定して行うことを前提に設計されており、照明条件を含めた点検環境を適切に整えることで、取得データのばらつきを抑え、継続的な記録や比較に耐えうる入力条件を確保する。施工前後の状態比較や変状把握、維持管理における定量的な評価など、データを「残す・比べる・活かす」という点検DXの次のフェーズへの展開が可能となり、点群や3Dデータを一過性の成果物ではなく、保守業務に組み込める形で活用できる。
同社は、現場での実装とさらなる研究開発を進めており、千フライトを超える駅構内での点検実績を通じて蓄積された知見をもとに、技術の体系化を進めている。
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