仮設工業会は、BIMモデルに「安全」の概念を加えた「8D BIM」を提唱し、足場の部位ごとに想定されるリスクや法令・基準などの情報をデジタルパッケージとして紹介する特設Webサイトを開設した。同会の委託を受けたダイサン(大阪市)が作成したもので、業界で初めて足場の各危険部位に必要な安全衛生情報を体系的に表すBIMモデルを提示した格好だ。

欧米を中心にBIMの概念として時間軸(4D)、コスト(5D)、サステナビリティ(6D)、メンテナンス(7D)という概念が広まっている。8D BIMの概念は仮設工業会とDX時代のレジリエンス能力向上対策検討委員会(委員長・建山和由教授)の検討結果を踏まえ取りまとめたもので、「安全性(Safety)」の部分を「8D」とネーミングした。
これまでBIMモデル上に安全情報(Information)を付与する標準的なモデルがなかった。サイトでは足場の3Dモデル上の特定危険部位(リスクポイント)に対し、必要な安全情報を紐づけて閲覧できる仕組みを提供するという。足場の「どこが危ないか(リスクポイント)」と「何を知るべきか(情報カテゴリー)」を掛け合わせ、必要な情報を網羅的に整理している。

国内の建設現場で主流となっている枠組足場と手すり先行システム足場の2つを対象にしており、枠組足場では16のリスクポイント と8つの情報カテゴリー からなる128項目の説明アイテム、手すり先行システム足場では26のリスクポイント と 8つの情報カテゴリーからなる208項目の説明アイテムを位置付けている。
これらを活用することで、ゼネコンやBIMオペレーターが足場モデルを作成する際、付与すべき安全情報のガイドラインとして参照できるほか、現場のリスクアセスメントや作業手順書の作成時に網羅的なチェックリストとして機能し、抜け漏れのない安全計画の立案も支援できる。
サイトを作成したダイサンはくさび緊結式足場「ビケ足場」の施工サービスや次世代足場「レボルト」のレンタル提供などを展開している。デジタル事業部を発足し、建設業界のDX化支援にも力を注いでいる。今後は仮設工業会が提供する新ヒヤリ・グッジョブ報告収集・分析アプリケーション「KATETOS」との連携を進め、WebサイトのBIM安全情報へとフィードバックさせることで、現場の実態に即したより高度なリスク情報を提供するという。
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