三建設備工業は、既存建物の改修工事で点群データのBIM活用を最適化するシステム「4+1 Structure(フォー・プラス・ワン・ストラクチャー)」を構築したと発表した。特性の異なる4つのデバイスを組み合わせて取得した点群データをBIM化する一貫体制も確立し、食品・医薬生産施設の改修プロジェクトで高度な空間解析に成功した。

4つのデバイスは、LiDAR系がZ+F社の超高精度計測、Matterport社の空間キャプチャ、PIX4Dによる即時的計測、SfM系がドローンクラウド管理のLAPISによる撮影計測となる。同社はこれらを組み合わせたマルチハイブリッドスキャン体制「MPS(マルチ-プラトーン・システム)」を構築し、ベトナムのグループ会社が取得した膨大な点群データを高精度なBIMモデルへと変換し、迅速に図面作成する。
同社は機能性を重視する観点から、国内に代理店が存在しない最新の海外製ソフトウェアを積極的に採用しており、独自の高精度解析を可能にした。2025年11月にはNVIDIA製 RTX 6000 Ada 世代のGPUを搭載した超高性能ワークステーションを導入し、処理能力も大幅に強化した。
適用した食品・医薬生産施設の改修プロジェクトでは、過去に数度の改修を繰り返したことで現状の把握が困難となっていた天井内の既設機械設備の詳細調査に活用した。調査ではドローンで天井内の狭小空間をスキャンしたが、物理的にエリアが分断されているため、単独では建物全体の整合性を保つことが難しく、環境特性に応じた適材適所な機器を選択し、3台の地上型LiDAR搭載機を使って建物全体の骨格を構築。そこにドローンで取得した局所データを合成する手法を使った。
ドローンによるSfMスキャンデータは画像ベースであるため、実スケールへの補正と位置合わせには高度な専門スキルが求められるが、蓄積したオペレーションノウハウを駆使することで、PC上でミリ単位の精密な位置補正と全体統合を実現したという。
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