乃村工藝社は建築VRを展開するジオクリエイツと連携し、本社ビル内に新設したリクルート面接用の新たな空間「Tokeru」で、設計段階のイメージVRと竣工後の実空間における在室者の脳波を測定し、双方で空間の感じ方が整合していることを確認したと発表した。

Tokeruは、採用面接者の緊張を和らげ、リラックスして自分らしいパフォーマンスを発揮できることを設計コンセプトにしており、同社は企画からデザイン、設計、施工に至るまで一貫してBIMを活用した。内装設計では近年、BIMの活用が進展しているものの、3次元の設計モデルと竣工スペースが空間体験として整合しているかなど、設計段階の合意形成や効果測定が十分に確認されていなかった。
設計段階のイメージVRと竣工した実空間の両方で、高精度脳波計を用いた実験を行い、整合を確認するとともに、検証の変数として実際に調整が課題となることが多い観葉植物の有無なども含め、VRと現地の空間が、体験者に与える影響を考察した。

同社によると、VRと実空間の脳波周波数振幅について、統計的に有意な相関が確認できたという。VRと実空間では同程度の脳波の計測結果が得られ、空間体験の整合が取れており、合意形成や効果測定に活用できることが確認できたという。今後も積極的にVRを活用し、設計段階から空間体験価値が確認できる状態をつくることで、設計の効率化・高度化を進めていく方針だ。
この成果は、2025年9月に開催された第27回日本感性工学会大会のセッションで発表された。
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